トップページ > 心理学コラム > 「甘え」は日本人特有のものなのか

  • mixiチェック

「甘え」は日本人特有のものなのか

■2017/05/19 「甘え」は日本人特有のものなのか

「忖度」という言葉から「甘え」という言葉を連想します。

「忖度」は言葉を介さずに相手の気持ちを察するということであり、「甘え」は言葉を介さずに自分の気持ちを分かってもらおうと思うときに生じる心情です。

二つの言葉は対になっているのです。

1971年に土居健郎の「甘えの構造」によって「甘え」という言葉が知られるようになりました。

しかし、土居の真意が正確には伝わらずに「甘え」という言葉がひとり歩きしてしまい、「甘え」は日本人特有のものであり、日本社会の病理を表すものであるかのような誤解を生んでしまったのです。

「忖度」といってもピンとこないでしょうが、「甘え」という言葉は感覚的にほとんど日本人は分かるものです。

ですから確かに日本人の生活習慣や文化を理解するキーワードであることは間違いありません。

しかし、「甘え」とは日本人のみならず人類全般の幼児の発達過程において母親との間に生じる非言語的な心理です。

「甘え」は日本人特有のものではないのです。

土居は「甘え」にあたる言葉が英語圏には見当たらない。そして、それは欧米社会が「甘え」が顕在化しないように抑圧する傾向があるからだといっているのです。

すべての人間に「甘え」はあるわけであり、カトリック教徒である土居は聖書の中のイエスの弟子たちにも「甘え」があると分析しています。

ただ、「甘え」は日本人だけのものといった誤解は、土居の「甘え」についての定義が曖昧だったために起きた面もあると思います。

今後「甘え」については発達心理学のみなら生物学的、医学的にホルモンや遺伝子などの立場から研究されないと明確な概念規定ができないものだと思います。

今の段階で言えるこことは、日本社会は「甘え」や「忖度」の中でうまくいっている面もあるわけで、それらを生かしつつもグローバル化の中ではさまざまな場面において言葉を使って確認するということも合わせて大切だということです。










◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
☆「いいね!」や「ツイートする」ボタンより是非コメントやご感想をお願い致します☆
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…
心理相談室セラペイア
http://www.therapeia.jp/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
住所:東京都大田区中央4-11-9
TEL:03-3775-1225
---------------------------------------------------------------------
Facebook:http://goo.gl/EcRmWz
ameblo:http://goo.gl/ePF6b4
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
  • スターピープル48号掲載記事
  • 川崎麻世さんとの対談
  • チベット紀行
  • FAPについての論文・学会発表