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「赦し」という映画は愛のクリスマス物語ではなかった…

■2023/04/06 「赦し」という映画は愛のクリスマス物語ではなかった…
「赦しDECEMBER

DECEMBER12月はクリスマスの月ということで、

この映画のタイトルを見た時に、
何か宗教的なテーマを扱う作品かと思ったが…


内容は根本的に全く違っていた…


愛する娘を同級生である女子に殺され、その苦しみから抜けでようとする母親

事件の後に夫婦関係が破綻し、アルコールに溺れる元父親

その犯人は、一度は懲役20年という刑が定まったが、再審の請求が認められ、ついには執行猶予となる…

母親は、事件を忘れようともがくが…

元父親は、憎しみが消えない…

結局、二人とも犯人を赦せない底なし沼…

 
喜怒哀楽の中で、怒りは最も根深い感情といわれる。

自らの存在や権利を脅かされるようなときに起きる感情だから…

確かに正義の怒りは必要だろう。

ただ怒りは暴走しがちで破壊的なもの…

アンガーマネジメントという言葉はあるが…

怒りのコントロールができれば、

ウクライナ紛争も起きないはず…


火山の爆発を引き起こすマグマのような…

地球そのものに怒りが潜在しているかんじ…

怒りが溜まり、内に籠ると憎しみ、恨みという感情になる。

 
 
ヒンズーの神話では神様たちもかなり過激!!!

この世で争いがあるのは、あの世で神様たちが争っているからかも???

あの世で争いがあるから、あの世の投影であるこの世でも必然的に争いが生じるのか…

あの世の神様たちの怒りがしずまらない限り、この世も平和にならないのかも…

 
仏教やキリスト教的にいえば、怒り、恨み、憎しみは捨てるべき感情ということになるが…

神道では、平将門や菅原道真などの祟り神をも尊い神様として祀る。

伊勢神宮のアマテラスもまた、祟り神だったともいわれ、

いろいろな場所
(元伊勢)に祀られてもなかなか祟りが静まらず、やっと今の伊勢市で落ち着いたらしい


“怒ってはいけない”

“恨んではいけない”


道徳的にはそうだけど~~

心の中はなかなかそうはならないもの…

そして、心の中に湧き上がるネガティブ感情を徒に否定してしまうと、否定の否定ということで、さらにネガティブ感情が強まってしまう…

むしろ「私が~を許せないと思うのは当然だ」と寄り添う…
 
 
清濁併せ呑む、日本的な「みたましずめ」の精神が世界で求められているような感じがする。


 



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