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「ヘンゼルとグレーテル」は摂食障害の話

■2017/09/15 「ヘンゼルとグレーテル」は摂食障害の話


ユングは世界中のおとぎ話や神話には深い意味があるといっています。
 
「ヘンゼルとグレーテル」の話を皆さん知っているでしょう。
 
いろいろバージョンがあるのでしょうが、おおよそのところは次のようなものです。
 
兄のヘンゼルと妹のグレーテルは継母に意地悪をされて家から追い出されてしまいます。
 
そして、森の中でお菓子の家をみつけて喜びますが、そこにいたおばあさんは実は悪い魔法使いでグレーテルをこき使い、ヘンゼルを太らせて食べてしまおうとしていたのです。
 
魔法使いはヘンゼルを釜戸で焼こうとしますが、そのことに気がついたヘンゼルは逆に魔法使いを釜戸に閉じ込めて助かるという話です。
 
この話は摂食障害の人の心理を表しているとされます。
 
摂食障害の人は母親から愛がもらえなかったというケースが多いものです。
 
森の中、つまり心の中に内向してしまうと、お菓子を山ほど食べて心の空虚感を満たしたくなってくる。
 
しかし、それは魔女が仕掛けた甘い罠なのです。
 
魔女とはユング心理学において集合的無意識の世界に存在する元型の一つとされるグレートマザー(太母)に相当するものと考えられます。
 
グレートマザーは女神、聖母マリアといった良い面もあるのですが、同時に魔女的な悪い面ももつとされます。
 
日本のおとぎ話でいえば山姥のようにやはり当人を飲み込んでしまう悪しき存在でもあるのです。
 
食べてるつもりでいていつの間にか食べられていたということなのです。
 
美味しいものを適度に食べると生命力が湧き上がってきて健康にも良いものです。
 
私も甘党で、甘いものは心を落ち着かせる作用があります。
 
でも、お菓子の家までは必要ないですよね。

摂食障害は圧倒的に女性が多いのですが、ヘンゼルは女性の中の男性性(アニムス)であり、悪魔に立ち向かう力として解釈できます。

さらに太るヘンゼルが過食症、こき使われるグレーテルが拒食症の象徴かも。
 
 セルフコントロールの秘訣は心の中にある自分の本音と悪魔のささやきの声(もっと食べちゃいなよみたいな)を見分けることです。

隠れていた悪魔の存在に気が付くだけで悪魔は釜戸の中に閉じ込められて動けなくなるものです。


 


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