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日本に住むクルド人 アイデンティティは日本人の問題でもある

■2021/07/14 日本に住むクルド人 アイデンティティは日本人の問題でもある

ドキュメンタリー映画「東京トルコ」は、東京での中東の人達の暴動のシーンから始まる。

2015年トルコ共和国での政変で、トルコ国内のクルド人の多くは難民となってしまったのである。

2015年10月25日渋谷のトルコ大使館の前で、トルコ人と独立を目指すクルド人が激しくつかみ合う!!!

埼玉県南部の川口市、蕨市にあたりにはクルド人は1000人以上居住しているという。

しかしながら、クルド人難民として正式に認定されている人は1%に満たないという。

入管での「収容」を一時的に開放された「仮放免」という立場で、日本で暮らしている非正規滞在者がほとんど。

日本で正規の仕事に就くことは許されていない。

それどころか、いつ収容されるか…いつ強制的にトルコに送還されるか…分からない。

しかし、戦乱のトルコよりは平和な日本の方がいいという。

建物の解体や足場造りといった3Kの仕事を渡り歩いて、なんとか暮らす二人のクルド人青年にフォーカスしたドキュメンタリー映画。


クルド人はトルコ、イラン、イラク、シリアなど中東の諸国に広く居住する国家をもたない民族。

ユダヤ・パレスチナ問題同様に、土地を巡る争いが根底にある。

歴史的にいうと、古代エジプトとか、マケドニアのアレキサンダー大王だとか…

大昔から大国の思惑に翻弄されたきた…

近年はISの攻撃に…

海というぶ厚い要塞に守られてきた日本人には分からない過酷な生活環境…

年に一度、蕨市で行われるネウロズ祭で彼らは新年を祝う。

クルド人同志の交流の場である。

しかしながら、日本人と交流するのはなかなか難しいかなと感じました。

彼らの多くはイスラム教(映画の二人はあまり宗教的に熱心には見えなかったが…)だろうし、日本との文化的な接点を見出せない…

本国での政治的な圧力によって風土の違う日本に無理に追いやられてしまった「異邦人」

日本で生きる彼らのアイデンティティとは何なのか…

「何で自分は今日本という場所にいるんだ」

「何でオレはオレなんだ」

私たち日本人もまた、物心ついた時に、気が付いてみたら、現代の日本に生まれていた自分自身を見出だしたわけです。

肌の色や顔形も自分で選んだわけではない。

なぜか日本人だった…

私とは何かという問いは、実は私たち一人ひとりの根源的な問題でもあるのです。

二人のクルド人は鏡のように私たちにその問いを投げかけてくる…


ただ主人公の一人であるラマザンは埼玉の自動車大学校に合格し、整備士を目指すことになる。

日本語もうまい。

日本社会でのコミュニケーションを広げることができればいいのだが…


 



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