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鏡のような役者姿 AIが発達する2025年の映画『国宝』

■2025/09/04 鏡のような役者姿 AIが発達する2025年の映画『国宝』
今話題の映画『国宝』
興行収入100億円突破 アニメ以外では異例の歴史的なヒット作品となっています。
 
 極道の家に生まれた立花喜久雄。
15歳の時に抗争によって父を亡くした彼は、その役者としての才能を見抜いた歌舞伎当主の花井半二郎に引き取られます。

しかし、歌舞伎は世襲の世界、半二郎には跡取り息子である俊介がいました。

喜久雄と俊介…血を分けた兄弟ではないが、身の丈や容姿も似ていて 双子のようにさえ見える二人

才能か血筋か???
 

鏡のように相手の内面も反映しつつ、無二の親友として、またライバルとしてお互いに切磋琢磨しつつ芸に青春を捧げていきます。
 

一つの仮説ではありますが、私たちの脳にはミラーニューロンという神経ネットワークがあるとされています。

そのミラーニューロンによってちょっとした相手の表情やしぐさからその相手の心の中もなんとなく分かるもの…

相手の思考を見抜く、さらには未来を予知するといったことは、超能力とかいうものではなくて、このミラーニューロンを発達させればできることのようです。

合わせ鏡のように相手を反映している喜久雄と俊介は、特に脳内のミラーニューロンで結びついているような…

そしてもしかしたら、二人は無意識的に相手の思いを取り込んでしまい、その相手の思いがあたかも自分自身の思考であると勘違いしたりすることも…

わたしは、あなた…
あなたは、わたし…

いくら才能があってもよそ者ということで名跡を襲名できない喜久雄は、神社に詣でて祈願します。

そして「日本一の歌舞伎役者になるため、悪魔に魂を売ったんや」と神社詣での後に言う…

深読みになりますが、これは喜久雄自身の願いではなくて、実は喜久雄の才能にジェラシーをもった俊介の思いだったのかも・・・

才能が血筋を凌駕してしまう…


その俊介の潜在意識の恐れの中には、日本一の役者を目指した代々の先祖のたちの思いが…


1人の人間の心の中には、潜在的に様々な人間や時代の記憶があるのでは…

ユングが集合的無意識と呼ぶ世界
 
その人間が開発したAIは人間の潜在意識の活動さえも模倣して、芸術作品さえ作り出してしまう。

AIは人間の集合的無意識をそのまま鏡で写し取ったようなもの??????

AIが飛躍的に発達する現代においては、これからさらに人間存在の意味が深く問われていくかと思います。

『国宝』は歌舞伎という日本人の精神をテーマとしながら、同時にそのシンメトリックな映像はAI的な感覚があるような…

ただ、AIは葛藤はしない…
喜久雄と俊介は葛藤する…

AI時代になったからこそ、私たちは自らの存在に向き合えるのかもしれません。

科学技術が飛躍的に進歩する今の時代、

『国宝』という映画の中には現代人の根源的な問いに対してもヒントがあるような…
 

晩年、喜久雄こと花井半二郎は人間国宝に選出されてインタビューを受けました。

女方を極められた三代目ですが、今後はどこに向かわれるのでしょうか。」

「ずっと探しているものがありまして…風景なんですけど…。」

喜久雄が求めていた風景…

それはそのまま俊介が求めていた風景かも、

それは万華鏡のように無限に続く曼荼羅模様だったのかも∞

人間の本質的な世界…


 



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