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ゴッホ スピリチュアルエマージェンシーの魂
- ■2023/11/16 ゴッホ スピリチュアルエマージェンシーの魂
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SOMPO美術館の「ゴッホと静物画」展
1888年ゴッホは南フランスのアルルで黄色い家をひまわりの絵で飾り、ゴーギャンらの芸術家仲間を集めて共同生活をしようとしていた。
この年の11月に描いた5作目の「ひまわり」がSOMPO美術館にある。
牧師の家に生まれたゴッホは自らも牧師を目指していたが、常軌を逸した性格のためその道を断念して、画家を目指す。
福音書を題材にした「ラザロの蘇り」(今回の展示では出品されていませんが)では、イエスの姿を描かずにその代わりに太陽を描いている。
「神」を「自然」に置き換えて表現したような…
晩年ゴーギャンに対しては、
「絵画とは、深い傷を負った心を慰めるものだ」と書いている。
躁うつ病だったとも、統合失調だったとも、てんかん、梅毒…だったともいわれるゴッホ
絵画の中に救いを求めていた…
ゴッホの初期の作品は全般的に暗い。
しかし、その暗さの中にこそ真の光が潜在しているのかも…
雨の日に歩き回って泥だらけになり履き潰された「靴」は印象的な一枚。
汚いもの、死、苦悩、老齢、貧困、不潔なもの…
「闇の中の光」を探していたらしい。
アルルに移り住む前に、1886年から1887年にパリでゴッホは静物画を多く描いている。
今回の展示はそのあたりの絵画が中心。
色彩の組み合わせの研究だったらしく、色彩は明るくなったが、まだ絵に深みは感じられない。
そして、その後に、何か特別な啓示、インスピレーションがあったのだろうか…
静物画の集大成としての「ひまわり」
ゴッホの「ひまわり」は真夏の青空の下で大らかに咲くひまわり畑ではない。
大地から切り離されて、一部は下を向き、もう萎れかかっているような「ヒマワリ」
闇の中にこそ真の光が隠されているような…
ゴッホは自らの死を予感しつつも真の救いを求めた。
狂気の中に神の心が見え隠れする
スピリチュアルエマージェンシーの魂。
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