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ユングの集合的無意識を表現した異色のライブ

■2018/02/18 ユングの集合的無意識を表現した異色のライブ

ユングの著作「赤の書」を音で表現する。

六本木のライブレストラン・サテンドールで開かれた異色の音楽会「無意識と音」。

ユング心理学はイメージの心理学といわれますが、今回はさらに音楽でその世界を表現しようというものです。

ユングは母方の家系が統合失調の家系だったようで、彼自身も幻覚妄想に苦しんだ人です。

「赤の書」はそのような彼の内面の世界を記録したものです。

奏者の背後にはユング自身の描いた絵が映し出されます。

その絵はかなりイッてしまっている・・・・

とすると音楽もやはり・・・・といった一抹の不安めいたものがあったのですが、いざ始まっているみると、それは流れるような美しい倍音に満ちたメロディー。

ピアノ(上野洋子)、ギターとギリシアの楽器ブズーキ(Ayuo)、中東のフレームドラム(立石潤三)、琴(久東寿子)、尺八(中村明一)といった多彩な楽器によるハーモニーは、西洋人でありながらマンダラのイメージや東洋思想に興味をもったユングの思想を表現するのにふさわしいものでした。

特に琴の音が外国の楽器とシンクロしてとてもリズミカルでした。

ユングは個人レベルの無意識のさらに下層に集合的無意識という人類共通のフィールドがあると仮想しました。

集合的無意識の世界は、深い宗教性や創造力といった人間の善なる性質の根源なのですが、同時に戦乱や破壊といった太古からの人類の闇の記憶がつまった原初的なおどろおどろしい世界でもあるのです。

人は自らの心の中を覗いてみると、何か得体の知れないものが蠢いていることに気づくのではないでしょうか。

ユングはその人生において集合的無意識の暴力的、狂気的な一側面と格闘しつつ本来の自己を確立しようとしたのです。

ユング心理学は自己成長・自己実現の心理学ともいえます。

そのようなユング心理学を音楽で表現したのが今回のライブだったのです。

意に反して爽やかな余韻が残りました。

やはりユングは日本人の感性に合っているな。






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